AIに仕事を渡したあと、人はどこで「自分の意味」を感じるのか
AIで仕事が楽になる、という話はよく聞くようになりました。
でもその先に、「じゃあ自分は何をするんだろう」と不安になる人もいると思います。
今日は、AI時代にコミュニティがなぜ大事になるのか、という話です。
「人がパソコン作業するの?」と言われる日が来るかもしれない
最近ずっと考えていることがあります。
AIとかロボットが、どんどん普通に仕事の中に入ってきたとき、
たぶん今まで人がやっていた作業のかなりの部分は、
かなり自然に置き換わっていくんですよね。
たとえば、東京から長野まで歩いて行こうとする人って、
ほとんどいないじゃないですか。
車を使う。
電車を使う。
バスを使う。
それと同じように、将来的には、
「え、人がそのパソコン作業やるんですか?」
「そんな面倒くさいこと、まだ手でやってるんですか?」
みたいな感覚になっていくのかもしれない。
きれいに言えば「業務効率化」なんですけど、実際はもっと泥くさいです。
あなた個人に置き換えてみてください。
毎日会社に行って、
いつもの画面を開いて、
いつもの入力をして、
いつもの確認をする。
そのルーティンが、ある日突然
「それ、AIでできるので、もうやらなくていいですから」と言われる。
仕事が減ってラッキー、と思いますか?
でも同時に、ちょっと怖いんですよね。
作業がなくなったあとに、ぽっかり空くもの
僕は今、長野県を中心に、
車中泊をしながらAIのお助けマンみたいなことをしています。
AI研修をしたり、
ブラウザ作業の自動化を考えたり、
地方の現場で「ここ、AIで楽になりそうですね」と話したりしています。
なので、AIで作業が減ること自体は、
本当にいいことだと思っています。
毎日30分のブラウザ作業がなくなる。
毎週のコピペ作業が消える。
入力ミスが減る。
確認作業が楽になる。
これは、ちゃんと人を助けます。
でも、
その先に、
人が「自分はここにいていい」と感じる理由ってなんだろう、
とも思うんです。
今まで自分の役割だと思っていた仕事が、
AIやロボットに渡せるようになる。
合理的に見たら、その方がいいです。
速いし、安いし、間違いも少ない。
でもそのとき、人間側が、
「じゃあ、私は何をすればいいんだろう」
「なんで自分はここにいるんだろう」
となってしまう可能性は、たぶんあります。
「ペスハムさん、一緒にやりましょう」が残してくれるもの
そこで、コミュニティの話なんですよね。
明日、Ninja DAOのコミュニティイベント「にんケット」で、
ひかさんと一緒に3Dプリンターのブースを出します。
親子向けに、3Dモデルを作ろうというワークショップもやります。
このブースって、
ひかさんが声かけてくれて
「ペスハムさん、一緒にやりませんか?」
って言ってくれたんですよね。
こういうことって、別に一人でもできる部分はあります。
AIを使えば、資料も作れる。
告知文も作れる。
ワークショップの構成も考えられる。
たぶん、3Dモデルのアイデア出しも手伝ってくれる。
でも、
「じゃあ一緒にやりましょうよ」
「ペスハムさん、これやりませんか」
「当日、ここに立ちましょう」
みたいな関係性は、AIだけでは作れないんですよね。
僕とひかさんが一緒にやること。
Ninja DAOの中で、誰かに名前を呼ばれること。
オンラインでつながっていた人と、オフラインの会場で会うこと。
これは、他の誰かと誰かが一緒にやることとは、違う。
AIがAI同士でエージェンティックに作業するのとも、違う。
「私とあなた」、という関係性は、唯一無二なんです。
AI時代の「生きる意味」は、すごい実績より関係性に宿る
明鏡セミナーの振り返りで、「アノミー的自殺」という言葉が出てきました。
デュルケームという人が「自殺の四分類」という形で提唱した1つの形が
この「アノミー的自殺」です。
社会が大きく変わって、
これまで当たり前だった基準や規範が崩れてしまう。
これまで縛ってきたものが緩和されて、
「自由になんでもしていいですよ」と言われる。
その結果、自分の人生の方向づけを失ってしまう。
今のAIの変化って、これに少し近いところがあると思っています。
会社に行けば役割があった。
この作業をやれば必要とされた。
このスキルがあれば食べていけると思っていた。
でも、それが急に崩れるかもしれない。
あなたは、もし
「明日から会社来なくていいです。
その代わり、これまでの給料と、AIで作業するのにかかるお金の差分を
お渡しするので。」
と、言われたら、何をしますか?
家では家事ロボットが全ての家事をやってくれ
職場ではAIが全ての仕事をやってくれ
遊びも、ロボットが正解のルートを指し示してくれる
そんな時代に、
人を支えるのは、
「ここに来たら、名前で呼ばれる」
「自分がいないと少し困る人がいる」
「一緒に何かを作ろうと言ってくれる人がいる」
そういう小さな関係性が、
人の存在意義を支えるのかもしれない、と思います。
アリが一匹では弱くても、集まることで大きな力になるように。
人間も、AIやロボットに対抗するというより、
人間同士がつながることで人間らしい価値を出していく。
そんな感じがしています。
まずは、作業を手放して、人と関わる余白を作る
だから僕は、AI自動化とコミュニティは、
別々の話ではないと思っています。
毎日30分のブラウザ作業をAIに渡す。
その空いた時間で、人と話す。
イベントに行く。
誰かの手伝いをする。
自分の名前で呼ばれる場所に顔を出す。
いきなり人生を変えなくていいです。
まずは、自分が毎日なんとなくやっている定型作業を1つ見つける。
そして、それを少しずつAIに渡してみる。
その先に生まれた余白を、ただダラッと消費するのではなく、誰かとの関係性に使ってみる。
たぶん、AI時代の人間の仕事って、そこから始まる気がしています。
6/6に、Brainで「ブラウザ操作自動化の教科書」を出しました。
https://brain-market.com/u/pess_ham/a/byATM4QjMgoTZsNWa0JXY
非エンジニアの人でも、毎日くり返しているブラウザ作業をAIに渡せるように、録画、依頼文、エラー対応までまとめています。
このSubstackでは、その制作過程や失敗談も出していきます。
AIが苦手な人でも、仕事を少しずつ楽にする実験記録を書いています。
まずは毎日30分の作業を減らす。
そして、その30分で、誰かと関わる。
そこから、レールは少しずつ外れていく気がしています。
ペスハムがこれまでどんなことをやってきたか、その経験が今にどう生きているか、ぜひこちらから読んでみてください。
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