また同じことを聞かれた。
宿泊施設や飲食店の責任者なら、この疲れはけっこう分かると思います。
新人さんが悪いわけではありません。
スタッフが怠けているわけでもありません。
でも、毎日何度も、
「これはどうするんでしたか?」
「この場合は誰に確認しますか?」
「このお客さんには何と返せばいいですか?」
と聞かれると、責任者の時間はどんどん細切れになります。
本当にしんどいのは、質問に答える時間そのものではありません。
考えかけていたことが、何度も中断されることです。
今日は、その中断を少し減らすために、
「人に聞く前に、まずAIに聞ける場所」
を作っている話です。
サービス名は「それ聞く?」です。
https://ai-loop-url-ai-1-url.vercel.app/
名前は軽いですが、解決したい課題はけっこう切実です。
責任者の仕事は、質問対応で細切れになっています
最近、ぼくは長野県を中心に車中泊をしながら、AIの地方のお助けマンみたいなことをしています。
宿泊施設向けに営業をしたり、現場の人と話したりしています。
そこでずっと感じていることがあります。
宿の支配人さん。
飲食店の店長さん。
地方企業の責任者さん。
意思決定をする人たちが、とにかく忙しすぎるんです。
電話が鳴る。
お客さん対応がある。
スタッフから確認される。
業者から連絡が来る。
上の人からも確認が来る。
仕入れもある。
予算もある。
今後の方針も考えなければいけない。
その合間に、
「これ、どうするんでしたか?」
が飛んできます。
いや、無理じゃないですか。
きれいに言えば、現場はマルチタスクです。
でも実際は、もっと泥くさいです。
目の前の対応に追われながら、頭の中では次の判断もしなければいけない。
そこに、何度も同じ質問が来ます。
これは、聞く人が悪いわけではありません。
聞かれる人が悪いわけでもありません。
答えが置かれていないだけです。
仕組みがないだけなんですよね。
新人が悪いのではなく、答えが置かれていないだけです
新人さんが人に聞くのは、自然なことです。
むしろ、分からないまま勝手に判断されるほうが危ないです。
宿泊施設や飲食店では、ちょっとした対応の違いがクレームにつながることもあります。
だから、確認すること自体は大事です。
でも、すべての質問が責任者に飛ぶ必要はありません。
施設のルール。
よくある対応。
マニュアルに書けること。
過去にも何度も聞かれていること。
こういう質問まで、毎回人に聞く必要はないはずです。
本当は、質問の前にワンクッションがあるといいんです。
まずAIに聞く。
それでも分からなければ人に聞く。
AIの答えに不安があれば、責任者に確認する。
この順番に変えるだけで、現場の負担はかなり変わると思っています。
責任者は、判断が必要な質問に集中できます。
新人さんも、毎回「こんなことを聞いていいのかな」と気を遣わずに済みます。
施設としても、対応のバラつきが減ります。
目指したいのは、質問を禁止する現場ではありません。
人に聞く前に、まず確認できる場所がある現場です。
「それ聞く?」は、人に聞く前のワンクッションです
今回、「お悩み解決サイト選手権」というAIプログラミングのコンペに参加して、ひとまずサイトを作りました。
名前は「それ聞く?」です。
個人的に、この名前はけっこう気に入っています。
ちょっと投げかける感じがありますよね。
「まだ東京で消耗してるの?」みたいな、あの感じです。
何回目だよ、という感じなんですが、こういうネーミングに弱いんです。
「それ聞く?」は、宿泊施設や飲食店、企業の中で、スタッフが人に聞く前にAIへ聞けるようにするサービスです。
まず、施設のホームページなど、ネットに公開されている情報を登録します。
そのうえで、公開されていない情報を埋めていきます。
マニュアル。
接客方針。
社内ルール。
対応表。
よくある質問。
クレーム時の判断基準。
新人さんがつまずきやすいポイント。
こういうものです。
すでに資料があれば、それを入れればいいです。
まだ資料がなければ、「それ聞く?」側から質問が出てきます。
その質問に答えていくことで、施設の中にある暗黙知が少しずつ言語化されていきます。
そうやって情報を埋めていくと、スタッフが困ったときに聞けるチャットボットができます。
新人さんは、まずAIに聞く。
責任者は、AIでは判断できない質問だけ受ける。
聞かれた内容は、あとからマニュアルやQ&Aに変えていく。
この流れを作りたいんです。
音声入力にも対応できるようにしたいと思っています。
現場は、パソコンの前にずっと座っているわけではありません。
スマホに向かって、
「この場合はどうするんでしたか?」
と聞いて、まずAIが答えてくれる。
それだけでも、責任者の細切れ時間は減るはずです。
NotebookLMと似ていても、現場向けに削る意味があります
やっていることは、NotebookLMに近いです。
資料を入れて、それをもとにAIが答える。
大きく見れば、同じです。
でも、ここが面白いところです。
世の中では、
「何でもできる大きな道具」
よりも、
「自分の困りごとにぴったり合っている小さな道具」
のほうが使われることがあります。
NotebookLMを開く。
資料を入れる。
使い方を覚える。
スタッフにも説明する。
運用ルールを作る。
ここまでやろうとすると、途中で止まる現場は多いと思います。
でも、
「新人が人に聞く前に、まずこれに聞く」
「施設情報を入れる」
「足りない情報は質問に答えて埋める」
これくらい目的が絞られていると、使う場面が見えやすいです。
AIは、すごいことができるほど、逆に使い道がぼやけます。
だから、あえて削ぎ落としたいんです。
現場ではこのくらい具体的でないと、たぶん動きません。
マニュアルがない現場こそ、AIで資産化できます
この話は、外から見て思いついたアイデアだけではありません。
ぼく自身、おてつたびでフロント業務に入ったことがあります。
最初は分からないことだらけでした。
マニュアルがきれいに整っているわけでもなく、人に聞きながら進めました。
その中で、
「聞いたことをメモして、まとめて、簡単なマニュアルにして提出する」
ということもやりました。
あれは地味なんですが、めちゃくちゃ大事です。
一度聞いたことを、次の人がまた聞かなくて済むようにする。
これだけで、現場は少し楽になります。
ただ、これまではその整理が面倒でした。
聞いたことをメモする。
文章にする。
分類する。
検索できるようにする。
ちゃんとやろうとすると、けっこう重いです。
でも今は、AIがあります。
人に聞いた内容をメモしておけば、あとから整えられます。
マニュアルっぽくできます。
Q&Aにもできます。
チャットボットにもできます。
つまり、現場の「あれなんだっけ」を、ちゃんと資産にしやすくなっているんです。
これは大きいです。
現場に詳しい人の頭の中にだけある情報を、そのままにしておくのはもったいないです。
質問された瞬間は、ただの割り込みです。
でも、その質問を残して整理すれば、次の人を助ける資産になります。
AIは、そこを手伝えます。
毎日聞かれる質問を1つ減らすところから始めます
「それ聞く?」は、まだ作り途中です。
でも、できれば本当にサービス化していきたいと思っています。
宿泊施設でも、飲食店でも、地方企業でも。
人に聞かないと回らない現場を、少しだけAIに預ける。
その実験を、もう少し続けてみます。
ちなみに、Brainで出している「ブラウザ操作自動化の教科書」も、根っこは同じです。
非エンジニアの人が、毎日くり返しているブラウザ作業をAIに渡せるようにする教材です。
録画、依頼文、エラー対応までまとめています。
収録時点では、売上があと少しで10万円というところまで来ています。
ゴールテープ、誰か切ってください。
こういう言い方をすると急に人間くさくなりますが、まあ実際そうなので。
このnoteやSubstackでは、AIが苦手な人でも、仕事を少しずつ楽にする実験記録を書いています。
宿泊施設、飲食店、地方企業の現場で、
「毎日同じことを聞かれている」
「マニュアルが作れない」
「AIを入れたいけれど、何から始めればいいか分からない」
という方に向けて書いています。
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法人向けには、生成AI研修や業務改善の相談も受けています。
いきなり難しいAI導入ではなく、まずは日々のメール、議事録、資料作成、ブラウザ作業、そして現場の「それ聞く?」を一緒に見直すところから設計できます。
ペスハムがこれまでどんなことをやってきたか、その経験が今にどう生きているか、ぜひこちらから読んでみてください。
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