自由に働くほど、迷子になります
自由に働くほど、迷子になります。
会社のレールを外す。
地方を移動しながら働く。
AIを使う。
自分の好きなプロジェクトを応援する。
一見すると自由に見えるのですが、実際にやってみると、けっこう怖いです。
どこに向かっているのか分からなくなる瞬間があるからです。
河口湖にある音楽と森の美術館で、西野亮廣展を見てきました。
そこで一番刺さったのは、AI映像でも、ボールペン原画でもありませんでした。
「音楽が北極星になる」という言葉でした。
今日は、レールを外す人に必要な“北極星”の話を書きます。
河口湖で見つけた、西野亮廣展のさりげなさ
河口湖にある音楽と森の美術館で、西野亮廣展を見てきました。
最初に思ったのは、
「え、ここにあるの?」
という感覚でした。
入口にドーンと「プペル!」と出ているわけではありません。
館内の奥にモフの小屋があって、そこにプペルのグッズが置かれている。
約束の時計台の映画ポスターもある。
でも、知らない人が見たら「何かコラボしているのかな」くらいの温度感です。
西野亮廣展も、ミュージアムショップの地下にありました。
「あ、ここか」と探して見つける感じです。
でも、その感じが逆に良かったんです。
派手に乗っ取っている感じではなく、もともとある場所に、少しずつ体温を入れていく感じがありました。
事業承継や事業再生という言葉は、外から見ると大きく聞こえます。
でも現場では、こういう小さな違和感を少しずつ調整していくことなのかもしれません。
いきなり全部変えるわけではない。
でも、確実に少しずつ空気を変えていく。
その静かな変化が、妙に印象に残りました。
AI映像より刺さったのは、“音楽が北極星になる”という言葉でした
展示の中には、初期のボールペン原画がたくさんありました。
0.03ミリのボールペンで描かれた、あの緻密な世界。
タモリさんに言われて絵を描き始めたという話も含めて、やっぱりすごいなと思います。
AIで作られたプペルの映像も流れていました。
見た瞬間、ぼくは「あ、AIだ」と思ったのですが、知らない人が見たら普通にハリウッド映画のように見えるかもしれません。
ルビッチやブルーノ、そしてプペルが生まれるところまで。
映像の迫力はかなりありました。
でも、ぼくが一番刺さったのはそこではありませんでした。
展示の中に、西野さんにとって「音楽が北極星になる」という言葉がありました。
これが、ものすごく腑に落ちました。
細かく指示すると、チームの熱が消えていく
西野さんは、作品づくりの最初に音楽を作るそうです。
最初は一人で作っていたものが、チームになり、たくさんのクリエイターが関わるようになる。
そのときに、細かく「ここはこうして」「色はこうで」「動きはこうで」と指示しすぎると、それぞれの持ち味が死んでしまう。
でも逆に、「自由にやってください」と言いすぎると、作品全体がバラバラになる。
では、どうするのか。
最初に音楽を置く。
音楽があると、みんなが同じ方向を向ける。
でも、表現の細部はそれぞれのクリエイターに委ねられる。
これ、めちゃくちゃ面白いなと思いました。
ぼくは吹奏楽部でクラリネットを吹いていたので、音楽が場の空気を一瞬でそろえる感覚は、少しだけわかります。
指揮者が全部の音を口で説明するわけではありません。
でも、最初の一音で「あ、今日はこういう音なんだ」とわかる瞬間があります。
仕事も、たぶん同じです。
細かい指示より先に、場の空気を共有する。
ルールより先に、向かう方向を共有する。
言葉で縛るのではなく、最初の音楽でそろえる。
それがあるから、チームの自由がバラバラにならずに済むのだと思います。
レールを外す人ほど、戻ってこられる場所が必要です
既存のレールを外すことは、自由に見えます。
でも、実際はけっこう怖いです。
会社を辞める。
地方を回る。
車中泊をしながら営業する。
AIの話をする。
プペルやクリプトニンジャを応援する。
ぼく自身、何回目だよという感じなのですが、よく迷子になります。
多動迷子です。
動いているうちに、何をしに来たのか分からなくなる。
いろいろな人に会って、いろいろな話を聞いて、いろいろな可能性が見えてくる。
でも、可能性が増えるほど、自分の中心が見えにくくなることがあります。
だからこそ、北極星が必要なのだと思います。
西野さんにとって、それが音楽だった。
作品の細部ではなく、最初に流れる空気。
チーム全員が戻ってこられる場所。
ぼくにとっての北極星は何だろう。
そう考えながら、河口湖でチムニーコーヒーのオーツミルクカフェラテを飲んでいました。
これがまた、めちゃくちゃ美味しかったんです。
派手な甘さではなくて、毎日飲める感じのやさしさがありました。
なんか、そういうところも含めて、場所づくりなのだろうなと思いました。
あなたの仕事にも“最初の音楽”はありますか
これは、西野さんの話だけで終わらせなくていいと思っています。
あなたの仕事にも、たぶん「最初の音楽」があります。
チームで動くとき。
AIを使うとき。
誰かに仕事をお願いするとき。
自分の活動をどこへ向けるか迷ったとき。
細かい指示より先に、「どんな空気で進めたいのか」を置く。
それだけで、バラバラだったものが少しそろう気がします。
いきなり人生を変えなくていいです。
でも、自分が戻ってこられる北極星を1つ持っておく。
それがあると、レールを外した後の迷子も、少しだけ面白くなるのかもしれません。
このSubstackでは、AI、地方、車中泊、クリエイティブ、そして既存のレールを外す実験記録を書いています。
きれいにまとまった成功談ではなく、現場で転びながら考えている話です。
同じように、自分の働き方や発信の北極星を探している方は、ぜひ無料登録して読んでみてください。
ペスハムがこれまでどんなことをやってきたか、その経験が今にどう生きているかは、こちらにもまとめています。







